研究内容

 私たちの研究室では,病気やけがにより損傷を受けた組織や器官の機能を代替するための生体材料の開発を 行っています。主として骨や歯,及び軟骨の修復に焦点を合わせ,材料表面の構造を分子レベルで制御することにより,生体組織と異物反応を示さず高い生物学 的親和性を有する新素材の設計を進めています。

 

主な研究トピック

金属材料や金属酸化物への骨組織親和性の付与

骨と結合する有機-無機ナノハイブリッド

生物に学んだセラミックスの合成


当研究室のポリシー・研究の進め方

 私たちの研究室では,化学実験的手法による生体材料の作製と物性評価を行っています。
 出身分野を問わず,実際に材料を自らの手で作製し,そのナノ構造や力学的特性,生体親和性を様々な分析手法により解析し,組成や作製条件と物性との関連性を追究し最適化を図ります。
 学生の出身分野は材料・化学等にわたっており,本人の興味やバックグラウンドに基づいて研究テーマの設定を行います。学部生の卒業研究も含め,各人がそれぞれ
独立したテーマを実施します。週1回全員参加で行うセミナーでは,研究計画や進捗状況について1ヶ月に1回程度の割合で発表し,メンバー全員で討論を行います。さらに,セミナー中の英語テキスト輪講,講義等を通じて基礎知識の習得に努めています。

 当研究室では,学生が自主的に計画を立て実行すべきであるとの考えに基づき,セミナー以外にはコアタイムを設定していません。その一方で,研究遂行上の問題点が発生すれば指導教員や他の学生のアドバイスを自発的に得ながらも最終的には自らで解決する姿勢が求められます。 指導教員は経験等に基づき「このようにすればどうか?」といったアドバイスはしますが,それが必ずしもうまくいくとは限りません。学生独自のアイデアや解 決策を加え試行錯誤を繰り返しつつ,何らかの傾向を見出し原理原則を明らかにするのが大学院での研究です。また,学部・大学院の授業科目についても,主体 的に履修計画を立てながら単位取得せねばならないことは言うまでもありません。
 また,社会では当然求められることですが,他の教員や事務室からの提出物等の要請に対しても,連絡を見落とさず期限を厳守してきちんと対応しなければなりません。たかが紙切れ一枚と軽んずることは決してあってはなりません。提出物一つ怠っただけで,単位や受験資格,卒業,修了,就職をフイにすることさえあります。

 担当教員の宮崎は,移動を伴う他キャンパスでの講義や学内外の業務も数多く行っているため,教員が一から十まで細かく指示するような指導を期待するのであれば,当研究室はお 勧めできません。その代わりに,興味を持った研究を不自由なく存分に進められるよう,共通利用施設に見られるような大型装置を含む研究機器も数多く常備し,卒業前の混雑時でも少ない待ち時間で使える体制を整えています。国際的に認められた学術論文誌に学生の研究成果も多数掲載されています。
 また他大学や研究機関との共同研究を通じた新素材開拓,医歯工連携による材料の生体適合性評価も活発に行っています。
 研究に対する意欲,粘り強さ,及び好奇心旺盛な学生を歓迎します。

材料合成の様子.

走査型電子顕微鏡(SEM)で材料の表面構造を観察.

 

これまで所属した学生の出身学科・専攻

-四年制大学-
工学部・物質工学科
工学部・マテリアル工学科
工学部・応用化学科
工学部・機能材料工学科
工学部・機械知能工学科
産業保健学部・衛生学科

国際環境工学部・機械システム工学科
生物理工学部・生体機械工学科

-国立工業高等専門学校(専攻科)-
物質工学専攻
物質化学工学専攻
応用物質工学専攻
生産情報システム工学専攻
機械制御工学専攻
機械電気システム工学専攻
生産システム工学専攻
エコデザイン工学専攻

 


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