研究の紹介

主な研究内容

『生物由来の機能材料・機能性分子を生かした工学分野』として、

 1.生物機能分子とナノ材料の融合による新規機能性材料の開発とそのセンサへの応用

 2.生物機能分子のバイオプロセスへの応用

を軸に研究活動を推進しております。


 

生物機能分子のバイオプロセスへの応用

 

 機能性ペプチド

タンパク質にない、ペプチドのメリットとして、1)人工的に合成ができるため(化学合成)、大量生産プロセスが可能であること。2)ペプチドライブラリーからで種々の機能性ペプチドをスクリーニングできること3)人工合成が可能であるため、非天然のアミノ酸を含む特殊な機能性ペプチドが構築可能であることがあげられます。このように、多様な機能性ペプチドを開発するため、理学、薬学、農学、工学、医学など様々な分野で研究が進められています

 

~機能性ペプチドの共発現によるタンパク質高効率発現技術の開発~

            

       

 

 植物や昆虫の非常に特殊な機能をもつ生体分子(タンパク質・ペプチド)を工学へ応用した研究です。非常に親水性が高く、乾燥ストレス時に生体を保護する機能を有するタンパク質に着目し、このタンパク質ベースに独自に設計したペプチドを細胞内で共発現することで高効率に目的のタンパク質を発現させる技術の開発を推進しています。本技術は大腸菌などのバクテリア、植物を用いたタンパク質発現系おけるバイオプロセスの高効率化が期待できます。

 

~乾燥ストレス耐性ペプチド発現による微生物・植物のストレス耐性の向上~

 ストレスといっても様々な細胞ストレスがあります。高い塩濃度であったり、紫外線、酸、熱や低温も細胞ストレスです。このようなストレスに耐性を向上させるペプチドを開発しています。大腸菌をモデルとして、菌内に当室で開発した機能性ペプチドを発現させると、その発現量に応じて耐性が向上します。細胞に有害であり、強い殺菌作用があるUVC(280 nm 未満)においても、紫外線耐性を向上させることに成功しております。また、機能性ペプチドの発現増大に伴い、熱・低温ストレスに対して耐性を向上させることに成功しています。現在は、この技術を植物へ応用することで、塩害や乾燥に強い植物を作る研究へ展開しております。

 

 

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